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PXBマウス関連の学術論文(COVID-19の新規治療薬開発)のご紹介

PXBマウス関連の学術論文(COVID-19の新規治療薬開発)のご紹介

2023/03/23

 

2023年2月に公開されました、PXBマウス関連の論文をご紹介申し上げます。

 

雑誌名:Nature Communications 14, Article number: 1076 (2023)
論文タイトル:Identification of SARS-CoV-2 Mpro inhibitors containing P1’ 4-fluorobenzothiazole

moiety highly active against SARS-CoV-2

著者:Nobuyo Higashi-Kuwata et. al.
DOI:10.1038/s41467-023-36729-0.

 

概要

SARS-CoV-2によるCOVID-19は、世界の公衆衛生に深刻な脅威を与え続けています。現時点では数種の抗ウイルス薬が臨床現場で使用可能な治療薬として承認されていますが、その抗ウイルス効果は十分とは言えません。著者らは、SARS-CoV-2のメインプロテアーゼ(Mpro)の酵素活性を特異的に阻害し、既存薬よりも遥かに強力な抗ウイルス活性を有する経口投与可能な4-フルオロベンゾチアゾール含有低分子化合物、TKB245およびTKB248を同定しました。そして、これらの化合物がデルタ株及びオミクロン株に対しても抗ウイルス活性を有することが動物試験において示されました。更に、これらの化合物はMproの活性部位に結合してCys-145と共有結合を形成し、Mproの二量体化を促進することで酵素活性を阻害することがNative MS分析及びX線結晶構造解析によって明らかとなりました。加えて、これらの化合物は既存薬のnirmatrelvir と比較して長い血中半減期を示すことがPXBマウスを用いたヒトPK予測試験において確認されました。本研究で得られたデータは、TKB245およびTKB248がCOVID-19の新規治療薬となる可能性を示唆しただけでなく、より強力且つ安全な抗SARS-CoV-2治療薬開発に向けての更なる最適化の必要性を示しました。