Phoenix Bio

株主・投資家の皆様へ

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代表取締役社長 島田 卓

第23期の業績について

当社グループでは世界の大手製薬企業が研究開発拠点を置く米国を中心に、マウスの肝臓の70%以上がヒトの肝細胞に置き換えられたヒト肝細胞キメラマウス(当社製品名:PXBマウス)を用いた受託試験サービスの提供及びPXBマウス関連製品の販売を行っております。
PXBマウスの需要は肝炎領域からバイオ医薬領域に移行しており、核酸医薬品や遺伝子治療等の医薬品開発での利用が増加しております。受注高は全体で前年同期比40.6%増となりましたが、抗B型肝炎薬の開発予算見直しが相次いだ薬効薬理分野は厳しい市場環境であった一方、大型のマウス販売案件を獲得するなど安全性等分野は伸長いたしました。売上高についてはマウス販売が堅調であった安全性等分野は前年同期を上回り健闘したものの、受注の低迷が顕著となった薬効薬理分野は前年同期から大きく落ち込み、減収となりました。損益面につきましては、受託試験案件が減少したことで売上原価の外注費等は減少しましたが、人件費を含めた営業経費等が増加したことから販売費及び一般管理費は増加しており、黒字は確保したものの、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期を大きく下回りました。
この結果、当連結会計年度の売上高1,715,321千円、営業利益11,063千円、経常利益43,526千円、親会社株主に帰属する当期純利益26,378千円となりました。

 第24期の見通しについて

製薬企業の収益性は厳しさが増すなかで、各社、開発計画の見直しを実施しており、特に抗HBV薬の開発については市場が収束しつつあります。一方で、近年、核酸医薬品及び遺伝子治療薬など新しいモダリティ(治療薬の形態)による新薬開発は活発化しており、評価ツールとして当社製品への市場の認知も進んでおります。
このような環境下、依然として抗B型肝炎ウイルス薬開発は厳しい市況が続いており、市場は収束していくと見込んでおりますが、製品販売では、前連結会計年度から引き続き、核酸医薬品及び遺伝子治療薬開発において当社製品への需要がさらに高まると見込んでおります。一方、費用面では、当連結会計年度においても、消耗資材、光熱費及び人件費等が高騰しておりますことから費用負担は増加すると見込んでおります。
この結果、第24期の連結業績予想につきましては、売上高2,121,925千円、営業利益214,647千円、経常利益214,827千円、親会社株主に帰属する当期純利益201,080千円を見込んでおります。