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株主・投資家の皆様へ

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代表取締役社長 島田 卓

第19期の業績について

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用情勢が改善し景気は緩やかな回復基調にありましたが、年明け以降の新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、経済環境は急速に悪化しており、先行きは極めて不透明な状況となりました。
当社グループの顧客が属する医薬品業界では、世界人口の増加と新興国の所得水準の向上を背景として市場は成長しておりますが、特許切れによる後発薬の台頭、新薬開発の長期化等により製薬企業の収益性は厳しさを増しております。一方で、潤沢な資金を持つ大手製薬企業は、新たな収益源を求めて有望なパイプラインには積極的に投資する等、M&Aによる業界再編が活発な状況にあります。このような状況を背景に、製薬企業では新薬開発を迅速かつ効率的に実施するために、臨床試験等の開発業務を外部のCRO(開発業務受託機関)へ委託するケースが増えており、当社グループがターゲットとしている前臨床試験におきましても製薬企業の外部委託は拡大傾向にあります。
このような状況のもと、当社グループはマウスの肝臓の70%以上がヒトの肝細胞に置き換えられたヒト肝細胞キメラマウス(当社製品名:PXBマウス)を用いた受託試験サービスを提供しており、世界の大手製薬企業が研究開発拠点を置く米国を中心とした海外市場の拡大に注力してまいりました。
薬効薬理分野においては、抗B型肝炎薬の開発目的として国内外から安定して受注を計上しておりますが、一部海外製薬企業において開発薬の停滞があったことに加えて、当連結会計年度に予定していた大型の受託試験が顧客都合により翌連結会計年度に持ち越しとなる等、売上高は伸び悩み、前年同期を下回りました。一方、当社グループの成長分野として位置付けてきた安全性等分野では、PXBマウスのニーズが見込める核酸医薬品をはじめとしたバイオ医薬品開発に注力している海外製薬企業に対して、営業活動を強化したことが実を結び、継続して受注を獲得することができました。海外売上高は大きく伸長するとともに、売上高全体においても薬効薬理分野の落ち込みをカバーして過去最高を更新いたしました。しかしながら、損益面では子会社であるKMT Hepatech,Inc.においてPXBマウス生産が始まったものの、新設備の建設遅延が影響したこともあり収益への貢献までには至らず、営業赤字が継続いたしました。また、事業計画の見直しにより、のれん及び固定資産を対象に減損損失を計上いたしました。
この結果、当連結会計年度の売上高は1,310,861千円(前年同期比6.7%増)、営業損失146,637千円(前年同期は営業損失311,934千円)、経常損失125,346千円(前年同期は経常損失279,684千円)、親会社株主に帰属する当期純損失415,715千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失297,499千円)となりました。